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ビジネス成功から考古学者へ!シュリーマン的生き方について考える

2016.7.3
ビジネス 成功哲学

トロイの遺跡の発掘で知られる、シュリーマン。著書「古代への情熱 シュリーマン自伝」を読んだことがある方もいるでしょう。子供の頃に読んだホメロスの物語から「伝説のトロイは実在する!」と確信。こうした信念を持って、子供の頃に夢見た伝説の都市トロイアの発見に情熱を燃やしたシュリーマンの生涯は感動的なものです。

一般にはシュリーマンと言えば、考古学者として知られていると思います。しかし、シュリーマンを単なる考古学者と思っていると大きな間違いです。著書を読んだことがある人ならご存知のように、シュリーマンは実業家として成功しているのです。ここでは実業家としての顔と考古学者としての顔をそれぞれ紹介しながら、シュリーマン的生き方について考えてみたいと思います。
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シュリーマンと日本

先ずは簡単にシュリーマンの生い立ちをご紹介します。ハインリヒ=シュリーマンが生きたのは1822年から1890年にかけての19世紀、日本で言うと江戸時代後半、幕末、明治にかけての頃になります。シュリーマンはおおよそ現在のドイツ北部にあたるプロイセン王国の貧しい牧師の家に生まれ、その後、色んな仕事を転々としながら、貿易業に従事するようになります。

意外に知られていないのですが、実は幕末の日本にも来たことがあるのです。時は1865年、幕末の動乱がいよいよ佳境に入ってくる頃です。1868年が明治元年ですから、明治維新の3年前ということになります。この日本での滞在については「シュリーマン旅行記 清国・日本」という本が出版されています。当時の日本についてシュリーマンが感じたことが書かれていて、非常に興味深いものです。

その後、40代になる頃、シュリーマンは既に経済的に成功、実業を引退し、念願の考古学の道を邁進することになります。日本に寄ったのは、経済界を離れて世界を旅していたときのことです。では、どうやって経済的成功を勝ち取ったのでしょうか?

実業家としてのシュリーマン

裕福な家ではなかったシュリーマンは金銭的問題から学校を中退、食品会社に奉公に出ます。そして、10代の終わりごろ、新天地である南米ベネズエラに行くことを決意しましたが、何と船が遭難。流れ着いたオランダ領の島でオランダの商社に勤めることになりました。その後、ロシアのサンクトペテルブルクで商社を設立し、ロシア人と結婚。また、ゴールドラッシュで大ブームが起きていたカリフォルニアで商社を設立して、これも成功。ビジネスマンとしては順風満帆だったと言えるでしょう。その後、ロシアのクリミア戦争の際、武器の販売で大儲けをします。こうしたビジネス的成功によって、お金を貯め、引退生活が出来るようになったのです。

こうした点からわかるように、一代で財を成したシュリーマン。ビジネス的嗅覚においては優れたものを持っていた人物だと言えるでしょう。今の日本でも経済的に成功して、自分の好きなことを行いながら引退生活を送りたいと考えている人がいると思いますが、1世紀以上も昔にそれを実行していたのがシュリーマンなのです。

考古学者としてのシュリーマン

さて、ビジネスで資金を貯めたシュリーマンはいよいよ念願の考古学の道に入ります。シュリーマンが情熱を燃やしたのは伝説の都市トロイアの発見です。実は既に遺跡は見つけられていたようで、シュリーマンが発見者ということではないようです。ですが、資金のあるシュリーマンによって発掘などの調査が行われました。

シュリーマンがトロイアの時代であると思っていたものは、実はもっと古いトロイアより千年ほど前の時代のものだということがわかっています。また、かなり作為的に自己喧伝をしたり、自分の功績だと主張しているものも考古学的な点では疑問符が付くものが多いのは確かです。しかし、ギリシア考古学の父と呼ばれるように、ギリシア文明やそれ以前の古代エーゲ海の古い文明にスポットを当て、多くの人にそれを語った点は評価できるでしょう。

シュリーマン的生き方を考える

さて、ここまでシュリーマンのビジネス的成功から考古学的成功について述べてきました。後世において名声を得ているシュリーマンですが、いろいろと問題があったのも確かです。例えば、専門の考古学者ではないシュリーマンは宝探し的に遺跡を調査したために、多くの遺跡を破壊したことや、無許可で発掘をしたり、見つけた遺物を勝手に持ち帰ったりしたことも知られています。それに、購入したり、偽造した遺物を混ぜたりしたとも言われています。また、そもそも子供の頃から考古学発掘の夢を持ち続けていたなんていうのも嘘だというのが定説となっています。

こうやって見てみると、近年、非常に評判が悪い人物になりつつあります。しかし、考古学的功罪は別にして、ビジネスの成功で蓄財し、自分の夢を実現するためにそれを使うというシュリーマン的生き方は、現代人から見ても非常に参考になるのではないでしょうか?

「成功後は引退して南の島でのんびりと暮らしたい!」「慈善事業を行いたい!」「理想の社会を作りたい!」…等々、いろんな思いを持って、ビジネスの成功を夢見ている人もいるでしょう。そんな人たちにとってシュリーマンは成功者の先輩として注目してみる価値はあると思います。

(Edited by SP)

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