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後の三井財閥につながる三井高利の変革からビジネス成功のヒントを得る!

2016.6.26
ビジネスアイデア ビジネスモデル

三井、三菱、住友、これは日本にいくつか存在した財閥の中でも特に有力なもので、三大財閥というと、この3つを指します。このうち三井と住友は江戸時代に成立したもので、歴史のある財閥です。ここでは、このうち三井財閥につながる江戸期の商人、三井高利の行った変革に焦点を当て、三井家勃興の秘密を探ってみたいと思います。
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三井高利とはどんな人物?

三井高利は八郎兵衛とも言われた人物で三井家の中興の祖と言われています。生まれたのは1622年、これは真田幸村が奮戦した、豊臣方と徳川家康の最後の決戦となった大坂夏の陣から8年後のことです。戦国の世が終わりをつげ、徳川時代が幕を開ける…そんな時代を高利は商人として生きたのです。

三井家において始祖ではなく、中興の祖と言われるのは、それ以前から商人としての三井家は存在していたからです。三井家は元々、近江の佐々木氏に仕えていたようですが、その後、高利の父である三井高俊が伊勢の松阪で商売を始めたのが商人としての三井の始まりとされています。高俊と高利、同じ「たかとし」でややこしいですが、親子の間柄となります。つまり、三井は商人を多く輩出した伊勢商人ということになります。

高俊は松阪で質屋、酒屋などを経営しました。高俊の子どもたちも商売を行いましたが、高利は四男に当たります。江戸に出ていた長男の俊次のもとで商売の修業を行います。その後、兄から商才を恐れられ、国許に返され、松阪で金融業を営みました。しかし、兄の死後、江戸に出て越後屋という呉服店を創業、これが大ヒットしたのが三越の始まりです。因みに高利の兄である俊次の系統は釘抜三井家と言われてます。

三井高利の変革

三井が財閥になる基礎を築いたのが高利です。この高利が行った呉服屋は当時では画期的な商法でした。従来、呉服屋はお得意様のところに出向き、反物を見せて、1反単位で販売していました。しかも価格は交渉で決まるという、今風に言えばアバウトなものです。それに対して、高利は店舗で現金販売、しかも定価販売を行いました。それだけではなく、必要な分を切り売りするというスタイルでした。

お客にとっては店に現金を持っていけば、必要な分だけ買えるわけですから、非常に合理的な経営方法だったと言えます。

これらは現代の販売スタイルで言えば、どこでも行っている当たり前の事だと言えるでしょう。お客からも大好評で、その証拠に店は大繁盛。しかし、当時の呉服屋の販売法から言うと、異端的な販売スタイルとされ、同業者から非難の嵐にさらされます。組合から追放されたり、店舗も移転せざるをえなくなったりします。それは幕府の御用商人となるまで続きました。

さて、三井高利が行った変革はイノベーションとも呼べるものです。この変革の意味をここで考えてみましょう。高利は同業者であるコンペティターとの協調ではなく、販売スタイルの合理化を通じて、顧客志向を明確に意識していたと言えます。つまり、三井の成功要因は顧客至上主義の実現にあったわけです。保守的な江戸時代において、同業者からの嫌がらせに屈することなく、自らの信念を貫いたところに企業家としての高利の決意が窺われます。

三井高利のスタイルを継承する!

さて、高利の販売スタイルを見て、「これぐらいの変革なら自分でも出来そうだ…」なんて感じる方もいるかもしれません。画期的な発明や新しい技術革新なんかは難しいと感じても、こうした販売スタイルの変化ぐらいなら出来そうな気がするものです。まさにその通りで、顧客視点で自分のビジネスを眺めてみれば、まだまだ改善できる余地はいくらでも見つかるはずです。

実はビジネスにおいてはちょっとした変革が大きな成果をもたらすもの。この高利の成功事例を教訓にして現代版の高利スタイルの追求をしていくことはビジネス成功の鍵なのです。

最後に、こうした現代版の変革の事例を一つ上げます。それは理容店、散髪屋の例です。理容店には組合があり、定休日などは組合で決まっています。しかし、現在、多くの利用者に受けいれられているスタイルは年中無休、1000円前後の格安カットといったものです。これらは顧客志向で考えれば簡単に思いつくものでしょう。

ですが、こうした手法を取るとなると理容業の組合に加入していてはできません。まさに現代版三井高利の覚悟が必要だったと言えるでしょう。実際、こうした1000円前後でカットをする理容店はお客に歓迎され、大繁盛していますが、周りの同業者からは恨まれて、最初の頃は嫌がらせを受けたと言います。店の前に糞尿を撒かれた…という話もあるようです。

最初は異端であり、嫌がらせを受けたとしても、それがメジャーなれば段々とそんな嫌がらせはなくなっていきます。そして、ビジネスとして成功すれば、新しいスタイルとして認められていくわけです。こうしたちょっとした変革でビジネスの成功を目指す場合、必要なものは何でしょうか?それは徹底した顧客志向に基づいた小さなアイデアと、それを実行する決意にあると言えるでしょう。

(Edited by SP)

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