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三方よし!など近江商人に学ぶ、ビジネスのヒントは?

2016.5.15
ビジネスアイデア 三方よし 近江商人

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日本一の湖である琵琶湖を持つことで有名な滋賀県。琵琶湖だけで県面積の6分の一を占めています。この滋賀県議会で県名を近江県に変えるという話が議論されているというニュースが話題になりました。かつては近江の国と呼ばれていたわけですが、この地は多くの商人を輩出した地域として知られています。いわゆる「近江商人」です。イメージとしては天秤棒を担いで全国どこへでも出かけていくイメージがあります。ここでは近江商人の実像と、現代社会にも通じるビジネスのヒントについて考えてみたいと思います。

近江商人とは?

近江商人が最も活躍したのは江戸時代から昭和初期のころとされています。しかし、さらにその源流をさかのぼればもっと前から活躍していますし、現代の企業の中にも近江商人の系譜を引く有名企業がたくさんあります。この近江商人とは一体何者なのでしょうか?

近江商人は近江出身で活躍した商人の事ですが、基本的には地元を離れて活躍している人たちを指します。近江国内で活動している場合は、「地商い」と呼ばれていました。かつて商都として栄えた大阪には商人がたくさんいましたが、大阪で生まれ、大阪で活動する人たちとは違い、地元を離れて、アウェイでビジネスを行ったところに特徴があると言えるでしょう。

この近江商人と大坂商人、それに伊勢商人を加えて日本三大商人と呼んだりしますが、ある意味、外地からやってきて成功したことに対してジェラシーの感情から「近江泥棒伊勢乞食」などという非難を浴びることもありました。財を成した成功者に対してはこうした批判的感情をうけることもあったのです。

イメージとは違う実像

さて、今も昔もビジネスで成功するには浪費生活を送っていてはダメです。そのために、金銭感覚においてシビアであることが求められます。それを曲解したのか、近江商人について、かつてはがめつい商人の典型のようなイメージを持たれていました。しかし、本当の実像はかなり違います。それは次の言葉に示されています。

三方よし

この三方と言うのは売り手、買い手、世間の3つであり、この「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」というのが、近江商人が大切にしていたビジネスの心なのです。つまり、売り手である自分たちはもちろん、買い手であるお客さんなど取引相手にも良いもの、それだけでなく、社会にとっても良いことをするべきというものです。元々は近江商人の中村治兵衛が家訓として書き残した言葉に由来しているのですが、この精神が根付いている近江商人は自分たちだけが肥え太るというのではなく、今風に言えば、ステークホルダーやさらには社会全体に貢献することを目指していたと言えるのです。

こうした精神があるからこそ、アウェイの地でも受け入れられ、成功を収めたわけです。この世間よしの例としては、財を学校や神社・お寺に寄付をしたり、貧しい人を救済したり、公共投資を行ったりしたことがあげられます。現在、災害が起きた時に企業家が多額の寄付をすることが話題になり、称賛されたりしますが、まさにその精神の源流が三方よしの言葉なのです。

始末してきばる

この言葉は簡単に言うと節約して頑張るということですが、始末は無駄遣いをせずに本当に必要なものに投資をするということであり、きばるは全力で頑張るということです。これは現代の起業家・企業家にも当然、必要とされていることです。時代を問わず、ビジネス成功するためにはこうした精神が必要だとわかります。

正直・信用

これも近江商人において重視されたもので、ビジネスで成功するための大前提と言えるものです。こうした正直さが無ければ、ビジネスの場で信用されません。長期的視点からビジネスを行う場合、こうした当たり前の道徳が重要なのです。これはインターネットが普及している現代のような情報社会においても、重視され続けるべきものだと言えるでしょう。

陰徳善事

これは読んで字のごとく、徳のある善いことを密かに行うというものです。いわゆる三方よしの、世間よしに通じる善行を表立ってではなく、密かに行うということです。こうした精神も近江商人の奥ゆかしさを示しているといえるでしょう。悪事千里を走るという言葉がありますが、逆にわざわざ宣伝しなくても善事もちゃんと広がっていくものです。

近江商人を見習う!

以上、近江商人を語るときによく使われる言葉を中心にその精神について説明してきました。時代劇ではお代官様と組んだ悪徳商人がよく出てきますが、そんな商人ではビジネスを長く続けることは難しいでしょう。やはり、世間に受け入れられてこそのビジネスですから、成功するためにはきちんとしたモラルが必要だったことがわかります。

近年、法律をきちんと守る、さらには企業倫理の順守を含めて「コンプライアンス」という言葉がよく使われるようになっています。しかし、既に近代以前の社会において近江商人たちはそうしたことの重要性を知っていたのです。現代の企業家も改めて見習う点が多いと言えるでしょう。
 
(Edited by SP)

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