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ホールマスター利根川に感じる「経験が限界値に変わるリスク」

2016.2.11
マンガで学ぶ メンタルヘルス 漫画ビジネス 経験値 限界値

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時に予想外のキャラクターが人気になることがあります。福本伸行による人気ギャンブルマンガのカイジでは、ホールマスターの利根川幸雄が人気を博しました。その人気によってスピンオフ作品まで連載されるようになるほど。彼の台詞の「カネは命より重い」は名言としていまだに語り継がれています。

利根川幸雄の魅力は、なんといっても豊富な人生経験をもとに真理を突いた発言でしょう。他者を説得するのはなかなか難しいことですが、彼はあえて厳しい現実の側面を強調することで聞くものを圧倒し、強引に説得させることができます。
また、彼は何度も死線を乗りこえた経験から、非常に冷酷な行為を臆することなくやり遂げます。彼には焼き土下座という過酷な試練さえも乗りこえることができるのです。この我慢強さも今までの人生経験で培ったものでしょう。

しかしそんな利根川幸雄はカイジの前に敗北を喫します。カイジと比べて人生経験が圧倒的に豊富な彼がなぜ負けてしまったのでしょうか。それは人生経験が豊富であったからこその落とし穴にはまってしまったからです。

利根川幸雄はカイジのことを甘く見ていました。カイジをこれまでの経験に照らし合わせて、こういう人物だとレッテルを張り、安易にカテゴライズしました。これはヒューリスティクスと呼ばれる方法で、この方法は正確性に欠けますがその分だけ素早い判断が可能になります。彼はその方法でカイジを取るに足らない人物と判断した結果、予想外の能力を見せつけられて敗北します。彼は経験豊富であったからこその方法に頼りきっていたために失敗したのです。

経験の豊富さというのは一般的には強みになります。経験豊富というのは、それだけデータベースが充実しており、それを参考にすることで物事を効率よくかつ素早くこなすことができます。しかし、それはあくまで参考にとどめたときの話で、過去の経験を考えなしに現在でも適用させてしまうと思わぬ失敗をしてしまいかねません。

ことさら現在社会では技術開発のスピードは増す一方なので、技術や経験の賞味期限がとても短いものになっています。以前はこれでよかったら今回もこうしよう、という経験の再活用が通用しにくい社会なのです。
こうした社会では、利根川幸雄のように過去に培った経験にあぐらをかいていると、いつの間にかすでに過去の遺産になってしまうことも考えられます。

つまり、過去の経験というのは貴重な財産ではありますが、それは参考にするときの判断材料の一つとしてであって、それを絶対のものとして利用するのは危険だということです。もちろん経験は自分だけの貴重な資産であることには変わりないので、参考程度にとどめることを意識してうまく活用していきたいものです。

(Edited by S)

※起業時、独立時の店舗物件のご相談は倉沢涼子まで

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